ホーム>金沢、野々市の脱毛、皮膚科医の美容コラム>エステ・美容>日焼け止め成分「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」について
エステ・美容

日焼け止め成分「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」について

こんにちは。とりい皮膚科クリニックですwink

春は紫外線量が年間を通して一番多い季節です。
皆さま日焼け止めを使用されているかと思いますが、
日焼け止めの成分には、「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」があるのをご存知でしょうか?
 


 「紫外線吸収剤」

皮膚の表面で紫外線を吸収し、化学的にエネルギーに変えて放出し、紫外線が肌の内部に侵入するのを防ぎます。
紫外線を防ぐ力が強い為、高SPF値の製品には必ず入っています。

紫外線吸収剤は防御力が高い分、肌への負担が大きく、有機化合物である為、人によっては刺激を感じることがあります。
又、化学変化が起こるにつれて分子が壊れるため、紫外線を防ぐ力が弱くなります。
「こまめに塗り直して下さい。」と書かれているのはこの為です。

使用感は無色透明なので白浮きがなく、また製品に配合したときの塗り心地もなめらかです。

紫外線吸収剤の代表的な成分としては、以下の3種類があり、約75%の紫外線吸収剤入り商品に配合されています。
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・オキシベンゾン-3
 



「紫外線散乱剤」

散乱剤(パウダー)が肌を均一に覆って紫外線を肌表面で反射、散乱させて紫外線が肌に当たるのを防ぎます。

紫外線散乱剤は、有機化合物ではないので肌への負担が少なく、多くは「ノンケミカル」と表示されています。
又、化学変化を起こさないため、構造が壊れにくく効果は長持ちします。
UV-AとUV-Bの両方を防ぐことができます。

使用感は、白浮きしやすかったりベタベタしたりなど、あまり良くありません。
近年、粒子をナノ化することで白浮きを改善した商品も出ていますが、
粒子のサイズが小さくなったことによる人体への影響はまだ不透明だと言われています。

紫外線散乱剤の代表的な成分は、二酸化チタンや酸化亜鉛です。
 


「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」の特徴を上げるとこのような感じですが、
現在はテクノロジーも発達し、散乱剤でも白浮きしにくいもの、吸収剤でも敏感肌にも使用できるものと、
色々な商品が出ていますので、ご自身に合った物を探してみて下さいね。
ご使用の前にはパッチテストをお忘れなくsign03


最後に、日焼け止めを使用する際、注意していただきたいのがクレンジング方法です。

紫外線散乱剤、特に粒子をナノ化することで白浮きを改善した商品は、
ファンデーションよりも細かい粒子なので、毛穴やキメの溝に入り込みやすく、肌に残りやすいです。
オイルタイプなど洗浄効果の高いものを使って丁寧にクレンジングするようにしましょう。
紫外線吸収剤は油によく溶ける成分なので、一般的なクレンジング方法でも大丈夫のようです。

日焼け止めを上手に使って、紫外線からお肌を守りましょうwink

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.toriiclinic.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/57